【体験談】40代後半で早期退職したら、その後はどうなるか?

40代後半で早期退職の対象者となって、具体的な早期退職条件が公示され、納得したうえで応募したとして...

早期退職というイベント自体は終わりですが、人生は再スタート。

まだまだ終わりというワケではありません。

そこで、ここでは、47歳で早期退職をした私が、当時はどんな心境だったか、そして58歳となった今はどう感じているかをまとめました。

早期退職の応募期間は短いのに、そこから意外と長く感じる

私が在籍していた会社は、45歳以上を対象とした早期退職を突然実施しました。

で、早期退職が公示されてから応募されるまで、そして応募期間終了まではものすご~く短く感じます。

私の場合は、最初に告知されたのが7月上旬、そして説明会と役員面接が7月下旬、応募期間はお盆明けの8月第3週の月曜日から8月最終金曜日営業時間内というものでした。

ほぼほぼ2ヶ月。

たった2ヶ月、それとも2ヶ月もあると考えるべきかはわかりませんでしたが、会社人生最大の岐路を2ヶ月で判断しなければなりませんでした。

ただでさえ、40歳を超えてからの1日1日は早いのに。

まさに長いようで短い。

これは早期退職を決心するまで悩みに悩みぬくことや、家族の説得などのかかる時間などもあるからだと思うのですが、早期退職をすると決心してから応募するまではとにかく早いです。

ですが、早期退職応募期間が終了すると、けっこうゆっくりとした時間に感じるトキがあります。

それは、早期退職が承認されるまでの期間です。

早期退職に応募しても却下されるコトがある

というのも、早期退職に応募したからといって、応募者全員が早期退職できるワケではないようなのです。

企業側で拒否されることもあるのです。

例えば、私の在籍していた会社では、うつ病などで長期療養していた社員が応募しても、応募条件の該当者ではないとして却下されていました。

また他社情報ではありますが、

  1. 遅刻や無断欠勤が多い社員
  2. 勤務態度や仕事実績がヨロシクない社員

などは、早期退職による厚遇は絶対に受けさせないよう却下されたというのを聞いたことがあります。

つまり、このような会社にとってヨロシクない社員は、良い条件では辞めさせないということ。

飼い殺し等で自主退職させたほうが会社はトクするとでも考えているのか、いい思いはさせないという意志の現れなのかはわかりませんが。

ということで、アナタが一大決心で早期退職に応募したとしても、まずは会社側に退職OKのジャッジを受けなければならないことがほとんどです。

これはもう「まな板の上の鯉」状態でして、『早期退職させて下さい』と退職宣言したのに、もしかしたら万が一の場合は認められないという悪夢のような不安な期間。

それが、早期退職が承認されるまでの期間でして、私の場合は約1ヶ月ほどあって超ビビってました。

でも、普通に勤めていれば大丈夫です。

会社だって業績回復のために一人でも多くの人員整理をしたいのがホンネでですから、普通の勤務状態であればすんなり早期退職を認められます。

あまりに会社貢献度が大きいと

ただし、あまりに会社貢献度が大きい優秀な社員が早期退職に応募すると、会社的には大ダメージなわけですから極秘に慰留工作を受けることがあります。

『君に辞められて会社は困る!』と説得されるパターンです。

私の在籍していた会社でも、まず最初に早期退職の説明を一通りしたあとに今の気持ちを個別に個室でヒアリングされる作戦がありました。

このとき私は、早期退職応募の気持ちをさりげなく表示したら、さっそく以前お世話になった上司から連絡が来ました。

  • 『北海道に戻してやることを内々に約束するから、今回は(早期退職に)応募しちゃイカン!』

とかって、かなり違法的なコトをこっそり言ってきたりして...。

私より4つ年下の早期退職に応募した部下は会社に必要な有資格者でしたので、かなり執拗な慰留連絡が来ていたとのこと、

このような個人への説得工作は意外とあるようです。

でも、そこで気持ちが良くなって『オレは会社に必要とされている人材だっ!』なんて舞い上がるとアウト。

結局都合よく利用される社員でしかナイ、優秀な社畜に逆戻りしてしまうパターンです。

ですから私は、慰留の声をかけてくれた上司に表面上は感謝しつつも、

「あなたがもっと私のことを気にかけてくれていてば、応募しなかったケドね…」

と心のなかでつぶやきつつ、応募しちゃいました。

だって、慰留の条件は当人同士しか知らない口約束でしたし、残留してから

「ごめん、会社の都合で約束は果たせなくなった…」

な~んてシレッと言われる危険性もあります。

そんなことになったら、人生一生、あのときの慰留工作に引っかかった自分を後悔し続けていたかもしれません。

まさに人生の分岐路。

なので私は、一生後悔しない選択をすることにしたのです。

早期退職が認められた後は

そんなこんなで早期退職が会社に認められると一転忙しくなり、さっそく現状業務の引き継ぎになります。

会社的にはこれが最優先で、引き継ぎにはかなりの時間をかけるよう、後任者に負担のかからないよう、完全な引き継ぎをするよう要求されます。

私の在籍していた会社の場合は、引き継ぎを円滑にするという約束条件みたいな書面を早期退職応募時に署名押印して提出させられましたし。

なので、この引き継ぎがスムーズにできないと、がっつり残っている有給休暇を全く消化できないことになります。

そして、多くの場合は最後に有給休暇を使えずに流しちゃうことになるようです。

もちろん、早期退職をする社員の有給休暇買取りなどはありません。

でも、その期間は早期退職する日までの辛抱とも言えますから、最後の御奉公といった気持ちで前向きに対処できますから大丈夫です。

そして、晴れて早期退職Xデーを迎えることになります。

その後は基本的に失業保険の受給手続きや社会保険関係の手続きなどの諸手続きに追われることとなり、またまたけっこう忙しい時間を過ごすことになります。

そうですね~、私の場合ですと本当に「ゆっくりできたなあ」と感じられたのは、

  • 早期退職をして自宅に戻り、地元で失業保険の受給手続きが終了したとき

でしたね。

47歳で早期退職、58歳の現在は…

はい、全く後悔していません。

むしろ、あのとき早期退職を決心した47歳の私と、私の一大決心を応援してくれた妻がスゴと感謝しきりです。

収入というか、年収面ではガッツリ減りました。

ですが、収入が減れば税金も安くなる。

いま話題となっているように、収入の半分は税金で取られるから生活が苦しいというヤツです。

給与は減ったけど、奥様は自分のやりがいのために働き続けましたし、私の自宅での一人ワークや早期退職割増金の運用でのんびりと。

なので、生活面ではそれほど変わらないまま、10年以上やってこれたというのが正直な感想です。

もちろん、早期退職後はお金がかからない生活をすべく、いろいろ見直しはしましたしね。

【早期退職の注意点】早期退職を会社承認されたらまず最初にすべきこと

で、47歳で早期退職をしたときに考えていたことが、今は現実化してます。

60歳(通常の退職年齢時)で早期退職でゲットした割増金が1000万円以上残っていたら俺の勝ち!

しかもラッキーなことに、会社をやめた時に個人運用となった401Kが大きく花開き、通常の60歳での退職金くらいになっているのです。

このように、将来を自ら不安に感じさえしなければ、人生なんとかなる。

47歳で早期退職をしても、ポジティブに自分自身の幸せをイメージできたら、結果として幸せになる。

それを私は、自ら体験している感じです。

【最重要】早期退職金は運用方法しだいでドえらい差が出る理由


 

6 COMMENTS

カズ

どっひゃー!!
この記事を読んで椅子から転げ落ちそうになりました。

条件さえ満たせば定員内で誰でも良い条件で辞められると思ってました。
僕の場合は「勤務態度や仕事実績がヨロシクない社員」に当たります。

ウチの会社は20年前に一度だけ早期退職募集が行われたので、基本的に名指しされない限り辞めたい人は少ないと思います。
前回の募集時は定員を満たすために狙った社員を会議室に閉じ込めて陰湿な追い出しをやってたぐらいなので、希望者で溢れるということは無いと思っています。

今更仕事の実績を上げることもできませんので、その時が来た時に思い通り早期退職できるかは神頼みになりますね。

良い情報ありがとうございました。

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coki1010

カズさん、コメントありがとうございます。当ブログ管理人の加藤です。

そうなんです、応募したらあとは安泰ってものでもないんです、早期退職募集って。
ですから私も承認されるまでは、内心けっこうヒヤヒヤしておりました。

せめて決定するまでの間は交通違反とかしないように、とか細心の注意をしたりして。

でも結局、私の会社の場合、早期退職が却下されたのは一人だけだったようで、
その人は以前から「うつ病」で休暇を繰り返している人でした。

そのような人は辞め得とならないよう、会社がルールでフィルターをかけているようです。

ですが普通に勤務していて懲戒処分とかを受けていない人であれば、
多少の素行不良程度は大丈夫みたいですよ。

カズさんにナイスなチャンスが訪れることをご祈念申し上げます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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カズ

加藤さん

ご返信ありがとうございました。

少し安心しました。当然ウチの会社と加藤さんの勤めていた会社ではやり方も違うとは思いますが、大体の根本の思想は似ていると思います。(恐らくコンサルを使って他社例を参考にするでしょうし)

一応、入社14年間、懲戒案件はありませんし休職したこともございません。(社用車での交通違反もありません)
敢えて言えば2回寝坊で遅刻しました(課長に怒られながらもフレックスで誤魔化して表面上欠勤になっていません)。

ここ2,3年ほど業務評価としては最低の査定を受け続けています。

今年は業績が本当にヤバいとの噂が流れており、内心、早期退職募集をかなり期待しております。
入社して楽しいことはほとんどありませんでしたので、せめて最後にハッピーエンドで退職できたらなあと思っています。

今後も記事を楽しみにしております。

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coki1010

カズさん、コメント返信ありがとうございます。

寝坊なんて私もけっこうありましたから全然大丈夫です笑

でも業務評価査定はおそらく同じかもしれません。
私の会社は上司アピールが上手な人しか高評価されないという感じでした。

それがイヤで早期退職を選んだというのも、一つの理由にはなっているかもです。

カズさんの「最後にハッピーエンドで退職!」できるようご祈念申し上げます。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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カズ

加藤さん

何度もすみません。もう1点だけ質問させて下さい。

自分は2016年度(2016年4月~2017年3月)に39歳になるのですが、早期退職募集の対象者が40歳以上だったら当然応募できませんよね?

募集が定員に満たなかったらねじ込める、などということはあるのでしょうか?

ウチの会社で前回の募集時は35歳以上だったのですが、もしも今年募集があって対象が40歳以上にされたらショックで寝込んでしまいそうです。

お時間のある時にご返信よろしくお願いします。

coki1010

カズさん、加藤です。コメントありがとうございます。
何度でもかまいませんよ笑

さてこれは私の在籍した会社のケースでお答えしますと、

・早期退職日(例えば2016年10月31日)時点で、対象年齢に達している者

でした。

つまりこの日以前が誕生日で対象年齢に達していれば大丈夫なのですが、
その日以降に対象年齢に達する者はアウトなのです。

年度内に年齢に達するのはダメで、
誕生日と早期退職日で厳密に線が引かれておりました。

実際に私のいた会社には、2ヶ月誕生日が遅くて
応募対象の個別お知らせ資料すら来なかったという部下もおりました。

設定ラインは厳密で、かなりドライに設定されることが多いようです。
前回同様、35歳以上になると良いですねー。

カズさんの思いが現実になるようご祈念申し上げます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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