加藤コーキです。
早期退職で得られるメリットの一つとして、
- 早期退職の場合のみ適用される割増金
があります。
一般的な定年退職と違って、早期退職応募者を促すために会社側が退職金を特別加算して支給してくれるモノです。
私も47歳で早期退職した際には早期退職割増金が提示されましたので、思わず早期退職してしまいました。
とはいえ、
「たくさんのお金を一時的に報酬として受け取る」
ということは、そのぶん税金をたくさん払わなければなりません。
そこで、ここでは、早期退職優遇制度でもらえる早期退職割増金にかかる税金と節税対策についてまとめました。
【アドセンス記事の外注化でネットで稼ぐ!】FAAP草薙悠フルオートメーションアドセンスパッケージのメリットデメリット
早期退職優遇制度とは?
早期退職優遇制度とは、
定年前に自らの意思で退職する者を退職金などの面において優遇する人事制度
早期退職優遇制度が適用されるのは、一般的には「会社の定める年齢以上 かつ 一定年数勤務以上の者」です。
ちなみに、私が在籍していた会社では、早期退職募集の条件は「40歳以上、勤続5年以上」が一つの規定ラインになっていました。
さて、通常の退職時に支給される退職金においても言えることですが、「退職金には必ず税金がかかる」ことになっています。
退職金にはどんな税金がかかるのかというと、「所得税」と「住民税」とがそれぞれ通常の税金とは別に課税されることになるのです。
しかし退職の仕方によっては、退職金にかかる税金は緩やかなものになる、いわば節税が可能です。
退職時にかかる税金の仕組み
「勤務年数が20年以下で退職金をもらう退職の場合」
と
「20年以上働いて退職金をもらう場合」
の税金は、退職所得控除額が全然別に算出されます。
たとえば、
- 勤務年数が2年以上20年以下 ~ 40万円 × 勤続年数 = 退職所得控除額(勤続年数15年だと600万円)
- 勤務年数が20年以上 ~ 870万円が退職所得控除額
という具合に違っていて、更に20年以上勤務した場合は1年毎に70万円程度が追加加算されるのです。
また20年以上、20年以下の退職条件で支給された退職金にかかる税金というものは、他にも退職時に税務署に提出する「退職所得の需給に関する申告書」でもまた金額が変わってきます。
「退職所得の需給に関する申告書」を税務署に提示しさないと、源泉徴収をされるときに「退職所得控除」が受けられなくなってしまい、余計な税金を納めなくてはいけないのです。
つまり、「退職所得の需給に関する申告書」を出すかどうかによって、源泉徴収で20.42%が退職金から無条件で引かれるかどうかという問題にもなってきます。
ですが、退職金で課税される金額は源泉課税ともいわれていますから、年末の確定申告することによって退職金の節税対策も可能です。
ちなみに「所得税」は毎月の給与からが源泉徴収されていますが、この源泉徴収税額というのは「1年間つまり12ヶ月間働く」ことを前提に計算されており、月々の納税額には生命保険料控除や損害保険料控除なども含まれておりません。
ですから、確定申告をすれば、退職金の源泉徴収分をはじめ生命保険料控除や損害保険料控除なども還ってきます。
確定申告は役所に行かなくてはいかなきゃいけないし、「いちいち面倒」だと考える人も中にはいるでしょう。
しかし、早期退職をした場合は、その年の年末に必ず確定申告をしてください。
確定申告を行うだけで、早期退職割増金が大幅に節税対策になるのは確実だからです。
早期退職割増金の税金払戻し額は意外にオイシイ
早期退職をした年の確定申告では、それまでに税金を払いすぎてしまったという場合でも、払い戻しの対象になります。
「会社の言うとおりに税金を納めていたら、実は払いすぎていた」という人、実は多いんですよ。
源泉徴収された税金を最初から自分で確認することも重要ですが、制度やお金のことは難しくてわからないという人が多いハズ。
ですから、少なくとも早期退職割増金て一時所得が増えた時は、必ず確定申告をするようにしてください。
あなたの想像以上に税金の払戻しがあると思いますよ。
早期退職割増金、その他の注意点
また、退職金を考えるにあたっては、
在職中に加入していた社会保険が国民保険に変わる
ということも覚えておかなくてはいけません。
社会保険では課税されたとしてもそのお金は会社との折半で支払っているという点で楽なのですが、国民健康保険では全額自己負担になります。
そして、住民税や保険料などは退職後も支払わなくてはいけないのですが、この支払いを忘れてしまっている人がいます。
納税通知書が届いてハッと思い出すという人がいますが、それだと余計な出費を負うことになるでしょう。
早期退職後にいくら使うべきか?といったお金の計算が、合わなくなってしまことにもなりかねません。
早期退職割増金の節税対策などを事前に調べておいてから、早期退職優遇制度に応募することはとても大事です。