早期退職は損なのか、それとも得するのか?
「果たして自分は早期退職をしてもイイのか...」
「早期退職したら今後の人生どうなっちゃうんだろう...」
早期退職を損得で選択しなきゃならないのが一番悩ましいんですよね。
早期退職募集は当たり前の時代に!?
「早期退職募集」は今や一般的な言葉になりつつあります。
大企業が大々的に退職者を募集する場合はニュースにもなりますが、中小企業だともう目新しいことでもないのでニュースにすらならないケースも多々ありますが、実施する企業は確実に増えています。
早期退職制度は退職金の上乗せなどのメリットがありますから、実際にその境遇になると応募するかどうかを迷う人も多いことでしょう。
そんなとき一番気になるのは、
- 果たして早期退職制度を利用して定年前に退職して得をするのか?それとも損をするのか?
早期退職の損得勘定
早期退職のメリットのほうが大きいなら、誰だって応募しますよね?
しかし、結果的にマイナスになるならこのまま会社に居続けたい...そう思うのが人情ってもんです。
早期退職に応募したほうが良いのか、とどまったほうが良いのかは、人によっても違いますし早期退職制度の条件によっても異なります。
一般的に早期退職制度は会社が自由に条件を決めることができるため、応募するかどうかは個別条件をよく確認することが大切です。
一概に早期退職に応募したほうが良い、とどまったほうが良い、などとは誰にも断言はできません。
早期退職するときの損得の考え方
最初のポイントは、「退職金の上乗せの額」が得するか損するかです。
例えば60歳で定年の会社を55歳で退職すると、普通は退職金が5年分減ることになります。
しかし、早期退職制度では、この減額分をいくらか上乗せして支払うというのが一般的です。
2年分の上乗せであれば55歳で退職したにも関わらず57歳まで働いたのと同じだけの退職金を受け取ることができる、というわけです。
これは2年分得をしたと言うことができるでしょう。
では2年分の退職金上乗せがある会社で、59歳で応募したら...
61歳まで在職したことになり、60歳で退職するよりも多くの退職金が出るのでしょうか?
いえ、そうではありません。
この退職金の上乗せ金額とは最大で示されているのが一般的で、退職まで1年しかない人であれば、当然1年分の上乗せが上限です。
早期退職割増金は、基本的に本来の定年まで働いた額よりも多くあることはありませんので注意してください。
このように上乗せ分をどう見るかが1つの目安にはなります。
早期退職の目安は?
もしも退職してから本来の定年まで、会社に残るのと同じだけ給料をくれる会社に就職できたとしたら、損はしないように思えます。
最初の例でいけば55歳で辞めて57歳までの退職金をもらえるということですから、少なくなる退職金の額は3年分だけです。
3年分の額などたかだか知れています。
しかし結局のところ、定年まで働いた時と同じだけの退職金を受け取れたとしても、それだけでは決して得をすることはありません。
在職し続けるほうが給料をもらい続けることができるのですから、得に決まっています。
会社もそれはよく分かっていますから、早期退職制度の場合はさらにいくらかの上乗せがあります。
早期退職の損得、本当の分かれ目はこの「上乗せ額にある」と言って良いです。
早期退職すれば会社に残るよりも収入が減ることは確実ですから、その収入減を補えるだけの上乗せ額があるかどうかということです。
ただ、もう充分に貯蓄はある、再就職せずに第二の人生を楽しみたい、という人にとっては、早期退職が魅力的な制度であることは間違いありません。