加藤コーキです。
日本経済新聞2018年10月25日朝刊の1面トップを飾った「給与 デジタルマネー解禁」の文字を見て、コーキは久しぶりにかなりの衝撃を覚えました。
「これで本当に日本の銀行は経営が立ち行かなくなり、と同時に大きなマネー環境の変化が起こるのでは?」
と真剣に感じたからです。
そこでここでは、デジタルマネーで給料支払いが解禁になって、国が脱・現金キャッシュレス化すると、私達の生活はどう変化していくのか?について書いてみたいと思います。
大々的にニュースにならないのが不思議なほど、個人的にはインパクトのある記事内容だと思ったのですが…
- デジタルマネーで給料支払いが解禁になる理由を知りたい方
- デジタルマネーで給料支払いができるようになると、どうなるのかを知りたい方
- デジタルマネーで給料支払いが解禁になると、私達の生活はどう変化するのか知りたい方
「給与 デジタルマネー解禁」は厚生労働省の方針で2019年に
給与 デジタルマネー解禁
厚生労働省は企業などがデジタルマネーで給与を従業員に支払えるよう規制を見直す方針を固めた。2019年にも銀行口座を通さずにカードやスマートフォン(スマホ)の資金決済アプリなどに送金できるようにする。従業員が現金として引き出すことができ、資金を手厚く保全することなどが条件。日本のキャッシュレス化を後押しする狙いで、給与の「脱・現金」にようやく一歩踏み出す形だ。
日本経済新聞2018年10月25日朝刊1面トップ記事
つまりこの新聞記事は、働く人の「給与」を管轄する厚生労働省が、早ければ2019年にも
- 銀行口座を通さずにカードやスマートフォン(スマホ)の資金決済アプリなどに給与送金できる
ようにするということです。
そしてこのデジタルマネー解禁は、政府が本格的に外国人労働者の受け入れに舵を切ったということに他なりません。
日本の銀行は外国人労働者の新規口座開設に積極的ではありませんし、預金口座を持てない外国人労働者等にとってデジタルマネーでの受け取りは選択肢として利便性があるでしょうということ。
このような労働者への給与支払いに関しては、1947年制定の労働基準法に沿って規定されてきましたから、今回のデジタルマネー容認は実に72年ぶりの大改革とも言えます。
更に更に
- 日本政府は、2025年までにキャッシュレス化比率を欧米に合わせ4割に引き上げることを目標にしている
とのことですから、もうデジタルマネーによる給与支払いは決まったも同然ということですよね。
1947年制定の労働基準法による労働者への給与支払いとは?
1947年制定の労働基準法では
- 労働者の給与・賃金は現金での手渡し
となっています。
そして例外措置として「銀行に対する振込」を認めてきたというのが経緯です。
厳密に言うと銀行の労働者口座への振込は、「通貨払い」ではありません。
ですが銀行の口座に振り込まれた賃金・給与の「額」は、あくまで預金者(労働者)が銀行に対して持つ「預金債権」です。
ですから『銀行は預金者(労働者)に対して「預金債権(この場合は給与)を確実に支払う」だろうから通貨払いの例外として良い』と法令で決められています。
今回はこの法律と並行して、労働者側がデジタルマネーでの受け取りも選択肢として選べるということ。
ですから今までどおりの「銀行口座への給与振り込み」でも良いですし、指定したデジタルマネーでも受け取ることができるようになります。
そしてデジタルマネーにおいては、「入金された給与をATMなどで月1回以上手数料なしで現金で引き出せること」を条件としています。
ただし現状はそのようなカードやアプリのシステムが認可・運用されていませんので、これからの開発になるということ。
つまりは「新しいデジタルマネー流通技術の導入」ということですよね。
一説には三菱UFJが開発している仮想通貨「COIN」が視野に入っていて、発行額がすべて担保されており現金と等価で交換できる仕組みを備えるとも言われています。
デジタルマネーで給料支払いが解禁になり国が脱・現金キャッシュレス化するとどうなる?
今までは銀行に個人口座を開設して、給与を会社に振り込んでもらい、ATMで現金化するというのが当たり前でした。
ですが2019年以降は、会社に給与をカードやアプリなどに送金してもらい、そのままキャッシュレスでお買い物などの支払いが可能になります。
ということは...
- 日本の銀行に個人口座が作られることがなくなる
- 企業も給与振り込みを日本の銀行に依頼しなくなる
- 銀行の役割は事業融資や住宅ローン個人融資のみ?
「日本の銀行って将来必要がなくなっちゃうよねぇ?」って、コーキは思ってしまいました。
今の銀行という概念がなくなると、個人のお金はどうなる?
当然のごとく市場ニーズに合わせて新たな仕組みが生まれてくるとは思いますが、
- 個人のお金は自己管理が当たり前になる
そしてお金を増やす手段は、定期預金などに変わる新たな利殖方法が主流になるでしょう。
つまり昭和の時代のように、お金を銀行や郵便局の定期預金にしておけば自然とお金を増やすことができた時代は完全に終わったということ。
ということは、
- やはりこれからは自らお金を管理して、投資を学ばなければならない時代
になるということあり、2019年はその元年になるということです。
平成時代が新たな時代に変わるとき、私達は今までの「お金の常識」を強制的に変えていかなければならないということ。
ですからコーキも、今更ながら「投資」を学ぼうと決心しました。
今ならまだ間に合う「仮想通貨投資」に、少額ながら本腰を入れて投資しておこうと思った次第です。
- デジタルマネーで給料支払いが解禁になるのは2019年以降
- 従来型の日本の銀行は将来的にニーズがなくなる
- 自分のお金は自分で管理して、自ら投資で増やすようにしなければならない時代になる